離婚したくない気持ちのまま新婚8ヶ月で別居
娘の旦那が不倫によって嫁いだ娘と離婚しようとしている。この状況に悪感情を抱かない父親なんていないでしょう。その、父の感情にそむくようにして夫を選び、二人の新居に帰宅した私は、その夜(30日の夜)夫の携帯に電話をかけました。夫が実家で両親と会って、どうなったか知りたかったのです。
私は、このときまで夫の両親も離婚を望んではいないし、きっと夫を説得してくれるはずだと信じて疑いませんでした。
ところが、電話にでた夫は「今、家族水入らずで温泉に来て、みんなくつろいでるんだから、こんな電話してこないでくれる?」といいました。
家族……? 夫の家族は私のはずなのに…。
私は夫に、離婚も別居もやっぱりしたくないことを泣きながら伝えました。でも、とりつくしまもありません。
ご両親はなんていっているのかと聞くと、「今回のことに関しては別に何にも話してない。」と言われました。
私は目の前が真っ暗になりました。最後の望みの綱がきれたようでした。夫の気持ちを動かすのは、もう夫の両親の説得以外にないと思っていたし、絶対説得してくださると思っていたから。
電話を切った私は母に電話をかけ、母から夫に電話をして、離婚と別居を思いとどまるように説得してくれと頼みました。(このときまで、私の両親は浮気騒動に口をはさんでいませんでした。)
しばらくして、母から電話がありました。
母は「もうだめだよ。あきらめなさい。」といいました。
母いわく、
○○さんは、
『過去の女性問題をいつまでもぐだぐだ言うから』といってた。
お母さんが、
『今娘が一人でいて、死んでしまうかもしれないから、別居は私達が説得してなんとかさせるけど、離婚は待ってくれませんか。』
とお願いしても
『そんなこと知らない。僕の気持ちはどうなるんだ。』
って言われた。
『娘は女の子なんだから、気持ちを考えてやってくれませんか。』
といったら、
『男女平等でしょ。僕の方のケアはどうしてくれるんですか』
とか、もうめちゃくちゃな主張をしていたよ。それでもお母さんが、
『親として、娘が結婚生活を送っていた家にポツンとひとり取り残されるのは、堪えられない。せめて、同時別居といった配慮をしてもらえませんか。』
といったら、
『そんなこと、約束できない。』
っていってた。向こうのお父さんとも話したけど、
『私は息子と同じ意見です。』と言われたよ。
とのことでした。
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すぐ、私は夫に電話をかけ、お義父さんに代わってもらいました。
お義父さんは、「家事とか、家計の問題とかでいろいろ不満があったと聞いている。新婚8ヶ月でこんなことになるなんて、あなたにも何か問題があったと思わざるを得ない」と言いました。
いままで、○○ちゃん、○○ちゃんと可愛がってくださっていたお義父さんでしたが、私に対する2人称が「あなた」になっていました。
とにかく、ショックでした。夫の両親は絶対に離婚を望まないと信じていましたから。私は何のためにがんばっていたんだろうと思うと、心が砕けてしまったようでした。
その後、どうやって電話を切ったのか覚えていません。
一生懸命に気持ちの整理をしようと試みても、感情が死んでしまったようでした。悲しいとも感じませんでした。生命力が流れきって、もう動けないような気がしました。涙も出ませんでした。
最後の力を振り絞って、母に電話をかけ、明日の朝一で迎えにくれるように頼みました。一人では起き上がれないような気がしました。
死なないで、母が迎えにくるのを待つことに、すべての精神力を使っていて、他に何も考えていませんでした。
翌朝、母がやってきて、私は必要な荷物を宅急便で送り、家を出ました。
その後、生活をするためにその家に戻ることは二度とありませんでした。
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