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旦那に捨てられた?不倫相手に旦那を略奪された?…離婚はゴールではなく、気持ちの整理がつかない毎日と対峙するスタートだった
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娘の離婚と親の感情

2016年7月11日月曜日 感情 離婚

私はすごく父親っ子でした。そんな私が、父の感情をないがしろにした悲しい日の記憶です。

それは、年の瀬も押し迫る冬の日でした。その頃、私は週1回は実家に泊まり、それ以外は旦那と結婚生活を送っていた家で暮らす生活をしていました。

当時はまだ、不倫騒動が原因で抗鬱剤と睡眠薬を処方されている状態で、朝は夫を見送った後、昨夜の夕食の後片付けをし、睡眠薬を飲んで眠り、夕方起きて夫のために夕食を作り、旦那が帰ってくるのをまって食事をとり、旦那の邪魔をしないように食後はすぐに睡眠薬を飲んで寝るという、尋常でない結婚生活を送っていました。

昼間はとても起きていられませんでした。ずっと続けていた仕事を、夫の浮気による心労から退職した身にとっては、みんなが仕事している時間に、仕事をせずに家にいることが、なんだかもう恥ずかしくて、情けなくて、とても現実を直視できなかったのです。睡眠薬を飲めば、夕方まで眠れるため、何も考えなくて済みました。

ときどき、日中に目がさめると、夫と不倫相手の女性は今ごろ会社でなにしているのだろうか、どうして不貞者が堂々と外を歩き、私は日陰者のような生活をしているのか、結論のでないことを考えながら、また悪夢の中へまどろみました。

このままでは、夫の負担になってしまうと感じ、就職活動を始め、運良く一社目で採用されました。それが12月の中旬でした。

12月19日、夫から突然「なんで、実家に帰るのが平日だけなんだ。土日にお前が家にいるから、くつろげないし、一人でゆっくり考えられない。」と責められました。

私は夫の言うとおり、土曜から火曜まで休みもはさんで実家に帰り、夫を一人にしました。火曜日の夕方、私が帰ってくると夫は、ガンダムのDVD(夫が好きだった。私も無理やり見せられたけれど、ついていけませんでした。)を大音量でかけたまま、リビングでで昼寝をしていました。

火曜の夜は共通の友人と鍋パーティー(毎年恒例)でしたが、夫はいやいやついてきました。行きも帰りも私とは一言も話しませんでした。

その週末には、私の通院していた精神科病院に夫を連れて行きました。これは、先生に、「旦那の方もいっしょに診察したいから、連れてくるように。」と言われていた為です。ずいぶん前から言われていたのですが、夫に話してもなかなかついてきてくれず、この日「先生が私の保護者に話したいことがあるっていっている。」と嘘をついて、ようやく夫を連れてきました。

夫は先生の前で「相手の女性のことが忘れられない。相手の女性の元にいきたい気持ちが捨てられない。」ときっぱり言いました。

診察の後、本当は映画を二人で見に行く約束でした。約束といっても、夫がまだ相手の女性と出会う前にチケットをとったもので、私はこの日までに、なんとか元の二人に戻りたいと必死で数ヶ月を暮らしていたのです。
・・・結局いきませんでした。夫は帰宅するなり、出かける準備ではなく離婚の話をはじめました。「俺が仕事で忙しい間、遊んでられていいよね。」などのようなことも言われました。私は遊んでいた訳ではなかったのですが、夫は自分が働いている間、私が働かずにぶらぶらしていたと思い、そのことで自分が損をしていると感じているようでした。

何時間話し合ったでしょうか…。
翌日の早朝、私は実家に電話して「やっぱり、離婚しかないみたい。」と連絡し、実家に戻りました。

実家に帰って両親に精神科でのことを話し、やっぱり相手の女性の方がいいらしいということを伝えました。両親は良い方向へ改善していると思っていたため、ショックを受けてました。前日の夫の様子を話すと、今まで多少なりとも夫をかばっていた父は「彼は男じゃない。」といって激怒しました。

私は、離婚したい訳ではなく、かといって、これ以上どう努力したら結婚生活がうまくいくのかわからず、ただただ疲れていました。

実家に帰ってきたものの、本来は二人きりで過ごす初めてのお正月になるはずで(前の年は夫の実家に二人で帰省したので)、おせちを作って、二人で過ごすことを望んでいた私は、なんとかもう一度夫が考え直して、二人でお正月が過ごせないかと思い、29日に夫にメールしました。
夫は熊本の実家に一人で帰省していました。二人っきりのお正月は叶わなかったけれども、夫が実家のご両親に会うのは、問題が発生してから初めてですし、きっと実家のご両親が説得し、離婚を思いとどまらせてくれるだろうと私は期待しました。
ただ、今まで夫をかばっていた私の父は、先日の出来事を最後に夫に見切りをつけるような言動をしていました。
私は、「二人で過ごすはずだった家でお正月を過ごしたい。私があの家で待っていれば、ご両親に説得された夫が帰ってくる」という幻想を抱き始めました。

翌30日の朝、私は父に「私、やっぱりお正月はあの家で過ごしたい。あんまり夫のことをを悪く言わないで。」と言って、家に帰りました。

父は私の方を見ませんでした。
私は、家に帰る道々「お父さんごめんね」と何度も思いました。
その日、私は、私のことを心配してくれる父や母より、夫をとりました。両親のいう事を聞かずに、夫を選びました。

この日、父はお酒を飲みに出かけ、朝まで帰ってこなかったそうです。
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